Illustratorは、ロゴやアイコン、グラフィックデザイン、イラスト等、自由に作成できるグラフィックツールです。
Illustratorも、Photoshop同様に覚えておくと便利なショートカットキーがあり、作業の効率化には必須です。
全て覚える必要はありませんが、よく使う項目はショートカットキーを使うと大変便利です。
まずは特によく使うショートカットキーから、次に覚えやすいショートカットキーと、順番に覚えてよりスピーディーに作業しましょう!
特によく使うショートカットキー(Photoshop共通)
特によく使うショートカットキーはまず覚えておきましょう!
※Macの⌘(コマンド)キー→WindowsではCtrl
特によく使うショートカットキー
新規 | ||
保存 | ||
取り消し | ||
コピー | ||
ペースト | ||
変形の繰り返し | ||
グループ | ||
すべてを選択 | ||
(テキストの)文字間隔を空ける | ||
(テキストの)文字間隔を詰める | ||
行間の調整 | または | または |
定規の表示 |
変形の繰り返しの説明
特によく使うショートカットキーはPhotoshop共通ですが、Illustratorで覚えておくと便利なショートカットキーは「変形の繰り返し」です!
変形の繰り返し (Windowsは)
このショートカットキーは直前に行われた変形を繰り返してくれるものです。
例えばオブジェクトを移動、回転、拡大縮小等した時に、再度同じ動作を繰り返して行なってくれるため、手間なしで調整が可能です。
一度コピー&ペースト後、⌘+D(WindowsはCtrl+D)を押すと、等間隔でオブジェクト配置が何個もできるように。また、回転したオブジェクトを一度角度を決めてコピーしておけば、同じ角度で複製してくれます。
変形を一度でも行なっていれば、同じ動作を繰り返してくれるため、ぜひ覚えておきたいショートカットキーです。
ツール
ツールのショートカットキーは、推測しやすい簡単なものから覚えておきましょう。
推測しやすいショートカットキーは、Photoshopとも共通です。
推測しやすいショートカットキー
ペンツール(P)、ブラシツール(B)、文字ツール(T)、グラデーション(G)、ズーム(Z)、手のひら(H)
ツールのショートカットキー
選択ツール | ||
ダイレクト選択ツール | ||
なげなわツール | ||
ペンツール | ||
アンカーポイントツール | ||
曲線 | ||
長方形 | ||
楕円形 | ||
直線ツール | ||
ブラシツール | ||
塗りブラシツール | ||
鉛筆ツール | ||
文字ツール | ||
拡大・縮小ツール | ||
リフレクトツール | ||
回転ツール | ||
消しゴムツール | ||
はさみツール | ||
グラデーション | ||
メッシュ | ||
ズーム | ||
手のひら | ||
回転ビュー | ||
スポイト | ||
線幅 | ||
ブレンド | ||
シェイプ形成 | ||
アートボード | ||
ライブペイントツール | ||
ライブペイント選択 |
Photoshopと紛らわしい場合、ショートカットキーを編集してカスタマイズすることもできますが、Photoshopと全く同じようにはできません。
Photoshopでは、長方形、楕円ツール…が同じ括りになっていたため、両方とも(U)のショートカットキーになっていましたが、Illustratorでは同じ括りでも同じショートカットキーにはできないため、注意が必要です。
長方形ツールをPhotoshopと共通のショートカットキー(U)に設定し直すことはできます。
詳しくは、「ショートカットキーを追加/編集」の項目で説明しています。
ファイル関連
ファイル関連のショートカットキーです。Photoshopにない項目もあります。
ファイル関連のショートカットキー
新規 | ||
テンプレートから新規 | ||
開く | ||
Bridgeで参照 | ||
閉じる | ||
すべてを閉じる | ||
保存 | ||
別名で保存 | ||
複製を保存 | ||
復帰 | ||
配置 | ||
スクリーン用に書き出し | ||
Web用に保存(従来) | ||
パッケージ | ||
ドキュメント設定 | ||
ファイル情報 | ||
プリント |
パッケージについて
パッケージのフォルダ名を決め、パッケージをクリックすると、パッケージフォルダが作成されます。
作成すると、Links、レポート、データがフォルダの中に保存されます。(レポートは設定でチェックを外すこともできます)
Linksの中には、データの中に使われた画像が入っているので、パッケージ化をしておくと、リンク切れが防げます。必要なデータしか保存されないため、特に印刷時の入稿に役に立つ機能です。
リンク切れとは…Illustratorにリンクされた画像を正常に表示できない状態のこと。
画像はリンクで配置されているので、例えば、沢山の画像を配置しても、データ容量は重くならないメリットがあります。
リンク画像を違うフォルダに移動してしまった時などは、リンク画像が見つからず、リンク切れとして画像が表示できなくなります。印刷の入稿時にリンク切れがあると、印刷ミスや納期遅れにも繋がってしまうので、ひとまとめにしてくれるパッケージ機能をぜひ活用しましょう。
編集・オブジェクト
編集、オブジェクトメニューのショートカットキーです。
すべてをアートボードにペーストは、覚えておくと意外と便利なショートカットキーです。
一見、複雑に見えますが、ペーストの時の⌘+V(WindowsはCtrl+V)に押すキーが2つ増えたという風に覚えると簡単です。
オブジェクトは、キーが多いショートカットキーが多いですが、クリッピングマスクや複合パスは覚えやすいショートカットキーなので、ぜひ覚えておきましょう!
編集のショートカットキー
取り消し | ||
やり直し | ||
カット | ||
コピー | ||
ペースト | ||
前面へペースト | ||
背面へペースト | ||
同じ位置にペースト | ||
すべてのアートボードにペースト | ||
書式なしでペースト | ||
スペルチェック | ||
カラー設定 | ||
キーボードショートカット |
オブジェクトのショートカットキー
変形の繰り返し | ||
移動 | ||
個別に変形 | ||
重ね順 最前面へ | ||
前面へ | ||
背面へ | ||
最背面へ | ||
グループ | ||
選択してロック | ||
すべてをロック解除 | ||
すべてを表示 | ||
パスの連結 | ||
パスの平均 | ||
パターンを編集 | ||
ブレンド作成 | ||
ブレンド解除 | ||
エンベロープ ワープで作成 | ||
エンベロープ メッシュで作成 | ||
エンベロープ 最前面のオブジェクトで作成 | ||
ライブペイント 作成 | ||
クリッピングマスク作成 | ||
クリッピングマスク解除 | ||
複合パス作成 | ||
複合パス解除 |
オブジェクトの機能について(一部解説)
パスの連結、パスの平均
パスの連結は途切れているパスを調整して連結してくれる機能です。
オブジェクトを選択し、
パスの連結⌘+J(WindowsはCtrl+J)を押すとクローズパス(閉じているパスのこと)になります。
最初の途切れているパスはオープンパスで、このままだと塗り等不便なので、基本的にはクローズパスにしましょう。
一方、パスの平均は、水平軸、垂直軸、両軸に合わせてパスを合わせてくれる機能です。
ダイレクト選択ツールで合わせたい箇所のみを選択します。(全て選択してしまうと正しくできないので注意しましょう)
先端の角のみを選択し、この場合は水平軸に合わせると、バラバラだった長方形が統一されました。
バラバラのパスを揃えるのに使える機能なので、覚えておきましょう。
ブレンド作成、エンベロープ、ライブペイント作成、クリッピングマスク
1.ブレンド作成
ブレンド作成は、2つ以上のオブジェクトに中間の形を作成してくれる機能です。画像のように、異なる色に設定し、ブレンドを作成すると中間の形が作成されます。ブレンドオプションで間隔、方向、数等の設定ができます。
解除すると元の形に戻るので、気軽に試して使うことができます。
2.エンベロープ(ワープ、メッシュ)
オブジェクトを作成後、ワープ、メッシュ等指定すると、オブジェクトが変形されます。
ワープは湾曲、メッシュは作成することで、ポイントを作り、変形することができます。
3.ライブペイント
ライブペイントは、隙間も含めて塗りを作成できるツールで、作成し、塗りたい場所をクリックすると、場所が赤くなります。カラーを選択したまま、塗りたい場所をクリックすると、その色で色が塗られます。塗り分けるのに便利なツールです。
4.クリッピングマスク
クリッピングマスクは、マスクを作成し、任意の形にできる機能です。円形や星形、任意の形にマスクを作成できます。
各機能の特徴を覚えてぜひ使ってみてくださいね。
書式・選択範囲・効果
書式のアウトラインを作成はよく使う項目のため、覚えておくと役に立ちますよ。
すべてを選択、再選択も簡単で覚えやすいのでぜひマスターしましょう。
効果のショートカットキーは、設定されているものが少ないので、ショートカットキーを新しく設定するか、マウス操作で行いましょう。
書式のショートカットキー
アウトラインを作成 | ||
特殊文字挿入 任意ハイフン | ||
空白文字を挿入 EMスペース | ||
空白文字を挿入 ENスペース | ||
細いスペース | ||
制御文字を表示 |
選択範囲のショートカットキー
すべてを選択 | ||
作業ボードのすべてを選択 | ||
選択を解除 | ||
再選択 | ||
前面のオブジェクト | ||
背面のオブジェクト |
効果のショートカットキー
前回の効果を適用 | ||
前回の効果 |
書式の特殊文字挿入、空白文字挿入について
制御文字を表示させておくと、分かりやすいです。
option+⌘+I、(WindowsはAlt+Ctrl+I)
特殊文字である任意ハイフンや、空白文字を挿入してみました。
♯はテキストの終わりを示す記号です。制御文字を非表示にすると見えなくなります。印刷もされません。
任意ハイフンは、制御文字を非表示にすると見えなくなります。
EMスペースはENスペースより長いスペースで、細いスペースは一番小さいスペースです。
制御文字を表示は、スペースなどの記号を分かりやすいように視覚化してくれるので、記号を入れる場合など、必要に応じて使ってみてください。
表示
続いては、表示メニューのショートカットキーです。
定規やグリッドを表示、ガイドを作成、ガイドを隠すショートカットキーは簡単で覚えやすいので、実際に操作しながら覚えてみてくださいね。
表示のショートカットキー
CPUで表示 | ||
アウトライン | ||
オーバープリントプレビュー | ||
ピクセルプレビュー | ||
ズームイン | ||
ズームアウト | ||
アートボードを表示 | ||
すべてのアートボードを全体表示 | ||
ビューを回転の初期化 | ||
バウンディングボックスを隠す | ||
透明グリッドの表示 | ||
100%表示 | ||
グラデーションガイドを隠す | ||
境界線を隠す | ||
スマートガイド | ||
遠近グリッド グリッドを表示 | ||
アートボードを隠す | ||
テンプレートを隠す | ||
定規を表示 | ||
アートボード定規に変更 | ||
テキストのスレッドを隠す | ||
ガイドを隠す | ||
ガイドをロック | ||
ガイドを作成 | ||
グリッドを表示 | ||
グリッドにスナップ | ||
ポイントにスナップ |
ウィンドウ
ウィンドウのショートカットキーはファンクションキーを使うものが多いです。
カラーやブラシ、レイヤー、ファンクションキーだけで使えるショートカットキーは覚えるのが簡単なのでぜひ使ってみてくださいね。
ウィンドウのショートカットキー
ウィンドウを最小化 | ||
アピアランス | ||
カラー | ||
カラーガイド | ||
グラデーション | ||
グラフィックスタイル | ||
シンボル | ||
パスファインダー | ||
ブラシ | ||
レイヤー | ||
変形 | ||
属性 | ||
情報 | ||
整列 | ||
書式 OpenType | ||
書式 タブ | ||
書式 文字 | ||
書式 段落 | ||
線 | ||
透明 |
次はショートカットキーの編集、追加方法について説明します。
ショートカットの編集/追加
Photoshop同様、既存のショートカットの設定を変更、設定で新しくショートカットキーの追加をすることができます。
初期設定のセットは、[Illustrator 初期設定]です。
試しにPhotoshopと同じように長方形ツールを(U)に変更します。(IllustratorではデフォルトはM)
Photoshopと異なる点は、Photoshopではショートカットキーに⌘(WindowsはCtrl)やファンクションキーを含む必要がありましたが、Illustratorではそれらのキーを含む必要がありません。
なので、A-Z、アルファベットのキーや、0-9の数字キーのみだけでも設定することができます。
単体のキーでも設定できますが、Shiftやoption(Alt)、⌘(Ctrl)だけでは設定できません。
Shift+別のキー等、設定する必要があります。
設定すると、セットが[カスタム]に変わります。
既に設定されているキーだと、競合となり、先に設定されている項目はショートカットキーが消去されてしまうので注意してください。
この場合、メッシュツールに既に(U)が設定されていたので、長方形ツールを(U)にすると、メッシュツールの設定が消えてしまいます。競合キーに移動をクリックすると、メッシュツールのショートカットキーが空白になっているのが分かります。
長方形ツールを(U)に変更し、OKを押すとキーセットファイルの保存の表示が出るので、名前を任意に変更すると、新しいキーセットファイルが使えるようになります。
ツール画面を見ると、新しく設定したショートカットキーに変更が反映されているのを確認できます。
大文字と小文字を区別に入れていないので、Shiftキーを押さなくても、大文字として認識されます。
Shiftキーを押してしまうと、Shift+Uと認識されてしまうので、チェックを入れていない場合はShiftキーを押さずに入力して大丈夫です。
USキーボードを使う場合
USキーボードを使用する場合、セットされている初期設定の[Illustrator 初期設定]では、上手く使用することができません。Creative Cloudの環境設定にて、インストールする言語設定をEnglish(international)に変更し、英語版のIllustratorをインストールする必要があります。
完了後、インストールをクリックします。新しく英語版がインストールされると、Illustratorアプリケーション画面のフォルダのPresets内に、「en_GB」が追加されます。(日本語版はja_JP)
Presets内の「en_GB」の中にある、「Keyboard Shortcuts」の「Illustrator Defaults.kys」がUSキーボード用のショートカットキーです。
「Illustrator Defaults.kys」を、日本版の「ja_JP」の「キーボードショートカット」に貼り付けます。
こうすると、「キーボードショートカット」のメニューから、「Illustrator Defaults」が使用できるようになります。
終わった後は、言語設定を元に戻しておきましょう。
最後に
Illustratorのショートカットキーについて紹介しました。
よく使う項目や、キーが少ないショートカットキーは優先的に覚えて使ってみてくださいね。
Photoshopのショートカットキーの紹介についてはこちら↓
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